讃岐うどんの歴史

讃岐うどんと言えば、香川県。その起源は諸説ありますが、その一つに「弘法大師が伝えた」というものがあります。

そのほか、香川県の土地がうどん作りに適していたから浸透したという説も。そこでここでは、讃岐うどんの歴史と現状をご紹介します。

讃岐うどんの歴史

弘法大師が伝えた讃岐うどん
讃岐うどんの始まりは、弘法大師によるものとされています。弘法大師は平安時代の僧侶で、別名は空海。讃岐郡(現在の香川県)と言われています。讃岐うどんの起源は彼が唐に渡ったことがきっかけです。弘法大師はそこでうどんの調理法を知り、帰国後に香川でそれを伝えました。なお、当時のうどんは、長細い形ではなかったそうです。丸みのある団子状で、現在の形になったのは室町時代からと言われています。
なぜ香川で讃岐うどんが広まったのか
それでは、なぜ香川県でうどん文化が発展したのでしょうか。
その理由は、香川県の土地柄が関係しています。

当時のうどん作りに必要な材料は
小麦・塩・醤油・いりこ(煮干し)でした。

それらは香川県で生産されており、他県から調達する手間を省けたのです。また、容易に手に入る上に、香川県の小麦や塩は良質とされていました。これは香川県の気候によるものでしょう。香川県は、温暖かつ、雨も少ない瀬戸内海式気候。そのため、うどんに必要な食材を特産とすることができたのです。

讃岐うどんの浸透
こうした香川のうどん文化は江戸時代には浸透していたそうです。18世紀初頭に描かれた「金毘羅祭礼図屏風*1」には、3件のうどん屋と思われる描写があります。現在も香川のうどん文化は浸透し続けており、うどんの消費量・生産量は香川県が全国1位です。中でも生産量は、2位の埼玉県(2万4720トン)を大きく離し、5万9643トン。埼玉県と比べ人口が少なく、土地も小さいことを考えると、一層うどんの浸透している様子がうかがえます。

讃岐うどんは香川県内だけで広がっているわけではありません。1980年以降だけでも、2-3回のブームがみられたそうです。そのため、香川県外で讃岐うどんを食べられる飲食店も多数あります。手軽に行きやすいセルフタイプのお店や、本格派のうどん店などバリエーションも豊富。うどんは消化にも良いため、食欲が減っている日や、お腹の調子が悪い日にもおすすめです。

*1香川県にある神社・金刀比羅宮(ことひらぐう)の門前町の様子を描いた屏風。

讃岐うどんの特徴

讃岐うどんの基準
香川県に、讃岐うどん目当てで来る人も多数います。そのため、讃岐うどんは香川県の重要な観光資源とも言えるでしょう。2011年には、香川県出身の俳優・要潤さんを起用し「香川県は『うどん県』に改名しました」という観光キャンペーンをスタート。この情報はネット上で拡散され、多くの反響を呼びました。現在も香川県観光協会は「うどん県旅ネット(https://www.my-kagawa.jp/)」という観光情報サイトを運営しており、「うどん県」という呼称が広まりつつある様子がうかがえます。

讃岐うどんと言うと、「香川で作られたうどん」とイメージする方が多いかもしれません。
しかし、讃岐うどんと呼ぶには基準があるのです。

全国公正取引協議会連合会が定めた規約によると、

  • ・香川県内で製造されたもの
  • ・手打、手打式(風)のもの
  • ・加水量 小麦粉重量に対し40%以上
  • ・食塩 小麦粉重量に対し3%以上
  • ・熟成時間 2時間以上
  • ・ゆでる場合 ゆで時間約15分間で十分アルファー化されていること
香川で作られたうどん
と記載されています。
(参照 https://www.jfftc.org/rule_kiyaku/pdf_kiyaku_hyouji/019.pdf)
讃岐うどんの味付け
讃岐うどんは、つるつるとした食感やイリコの効いた出汁を特徴と感じる方も多いでしょう。しかし、実際には香川県内でも味付けは異なるのです。出汁をいかした味付けのものから、卵をからめたものなど、種類はさまざま。うどんは冷たく、出汁は熱くした「冷やあつ」、その逆の「あつ冷や」など、温度差によるメニューもあります。こうした違いを比べるのも、讃岐うどんの楽しみ方の一つでしょう。香川県には、うどん店が600件以上あると言われています。

讃岐うどんと観光

「うどん県」
香川県に、讃岐うどん目当てで来る人も多数います。そのため、讃岐うどんは香川県の重要な観光資源とも言えるでしょう。2011年には、香川県出身の俳優・要潤さんを起用し「香川県は『うどん県』に改名しました」という観光キャンペーンをスタート。この情報はネット上で拡散され、多くの反響を呼びました。現在も香川県観光協会は「うどん県旅ネット(https://www.my-kagawa.jp/)」という観光情報サイトを運営しており、「うどん県」という呼称が広まりつつある様子がうかがえます。

香川県には一般的なうどん店のほか、
・製麺所タイプ・セルフタイプ
のお店があります。

製麺所タイプでは、うどんの卸をおこなう製麺所がうどんを提供しています。そのため、シンプルでうどん自体の美味しさを味わえるのが特徴。ただし、数量限定のお店が多いため、開店時間近くに来店することをおすすめします。

セルフタイプのお店では、うどんを湯がくのもお客様自身でおこないます。出汁を入れたり、トッピングを増やしたりするのもセルフ。料金が安いことが多く、一杯150円前後で提供されているお店もあります。なお、現在はトッピングのみセルフでおこなう「半セル(半分セルフ)」のお店が増えているそうです。

香川県に訪れた際は、こうした様々なタイプのお店に行ってみると、より讃岐うどんの文化を楽しめるでしょう。

参照 https://www.my-kagawa.jp/udon/feature/sanukiudon/TOP

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